米国時間5月23日調査機関Canalysの報告によると2018年第1四半期スマートスピーカーの世界出荷においてGoogle Homeが初めてAmazon Echoを抜き去り世界一になったと報告した。Google陣営の出荷台数は320万台に対してAmazon陣営は250万台の出荷があったという。また、スマートスピーカーの世界全体の出荷台数は900万台に達し、対前年比210%成長した。特徴的なことは中国、韓国市場でアリババやLINEなど新しいベンダーが登場したことで、Amazon、Googleの市場シェアが50%を下回ったこと、国別では韓国が73万台出荷を行いイギリスを抜いて3位になったことがあげられる。
出荷台数(2017年第1四半期~2018年第1四半期)と2018年第1四半期の世界三大市場
2017年第4四半期までAmazon陣営が出荷台数を1位を維持していたが2018年第1四半期にGoogle陣営が初めてトップに。国別では韓国がイギリスを抜き世界市場の第3位になる。
2018年第1四半期のスマートスピーカー市場(出荷ベース)
中国市場ではアリババが「Tmall Genie」を110万台出荷し、同市場出荷台数1位となり、世界全体では3位に食い込む。第2位のXiaomiは「Mi AI Speaker」を60万台出荷し同市場2位で世界全体では4位という地位を占める。また、中国のスマートスピーカー市場は60%成長になった。
スマートスピーカー(Alibaba、Xiaomi)
Canalys社アナリストBen Stanton氏がGoogleが成功した分析を行ったところ、次の拡大市場となるインドで最大手の携帯通信会社「Jio」やインターネットプロバイダー「ACT Fibernet」と協業を組みユーザへの拡販を図るからという。Amazon社は直接販売を指向するため、このような会社が協業を組む可能性は少ない。ただし、この市場を立ち上げたアマゾン陣営には多くのアレクサスキルとスマートホーム製品群を持っているため、各陣営この分野の強化策の必要がせまれれているという。
記事参照元:Canalys社Google beats Amazon to first place in smart speaker market
Canalys社はテクノロジー業界を得意とする独立系調査報告会社です。現在、アメリカ、イギリス、中国、シンガポールに拠点を展開。
世界市場でAmazon、Google陣営の市場占有率が50%を切りました。日本では感じられませんが中国、韓国で地元ベンダーの伸張が激しいようです。ただ、全世界の出荷台数対前年比210%増から、今後もこの分野の競争が激しく良い製品・サービスが向上され、ユーザとしての選択が増えると思われます。